作品募集(2012年02月01日更新)
■ 第111回タイトル競作『煙』 →募集要項
集計結果(2012年01月27日更新)
作品発表(2012年01月13日更新)
お知らせ(2011年05月29日更新)
「500文字の心臓」の募金企画における寄付金6600円を、「国境なき医師団日本」宛に送金する手続きを完了致しました。
領収書は後日郵送されてくる予定です。到着しましたら当サイトで画像をアップします。
この度は当企画に多くの方のご協力を戴きまして誠にありがとうございます。
これからも「500文字の心臓」をよろしくお願い致します。
タイトル競作 正選王受賞作品
強烈なボディで体がくの字に折れるとそこを見逃さずラッシュ、なす術がなくコーナーを背にしたまま腰から崩れようとしている。
タイトル競作 逆選王受賞作品
「古き絵や 逢わず
−K」
空き巣の残したメッセージはそれだけだった。いや、怪盗というべきか? というのも、大学生の娘の部屋に入った形跡は明らかなのに、盗まれたものが見つからないからだ。メッセージからすると、なにやら古い絵を捜したと思われるが、心当たりはない。
翌日、娘に菊の花が贈られてきた。カードには、
『老いしある 永遠を問う わが肝に』
と書かれてある。娘が参加しているボランティアサークルの関係だろうか? ともかくも、この十七文字を見て、それまで怯えていた娘が急に元気を取り戻した。
夜、ふと見ると、軒先に短冊が吊るされている。
『恋敵は 秋駆けて 彼方に聞く』
絵柄はキウイ。恋敵とは穏やかでないな。そう思った矢先、今度は芭蕉の花が贈られて来た。
『酔えれば 夏憂さの苦 七色に射て』
翌日、娘は突然旅に出かけた。旅先から届いた世界遺産の絵ハガキには三句だけが書かれてあった。
『恋いしかる 経験を説く わが妹に』
『追い難いは愛 敢えて貴方に言う』
『よければ 夏草の 卯七キロに来て』
なるほど、キウイは「行く気」という意思表示だったのか。
何も気付かなかった私は、娘の幸せを祈るしかない。





